肩関節腱板損傷術後のリハビリ

2025年8月23日 未分類

2021年に腱板不全断裂で手術。その後「左肩腱板の再断裂」となり、2022年に2度目の手術(腱板修復術+鎖骨遠位端切除+肩峰下除圧術)を実施された方。

術後はインナーマッスルの弱さを指摘され、自主リハビリを継続したが、劇的な改善はみられず今に至る。

長時間の車の運転により肩周囲に痛みや張りが出て、趣味の格闘技(レスリング・グラップリング)でも、無理をすると数日間練習ができなくなるほどの痛みが生じている。

仕事や格闘技をしても痛みや張りが出ず、より自然に肩を動かせる状態を獲得することを希望されて来院。

まずは実際にいろいろ評価させていただきました

<評価>

*肩甲棘と鎖骨の角度に左右差があります

棘鎖角が左(患側)のほうが狭くなっています。

これは肩甲骨が内側上方に位置していることを意味します。

つまり、肩関節につまり感が出やすい状況と言えます。

*座位で肩甲骨の位置を確認しました

右(健側)の肩甲骨の位置に対して左(患側)の肩甲骨が内側・上方に位置しています。

これは棘鎖角の結果と合致します。

また、肩関節外旋exをされているそうなので、見させていただきましたが三角筋前部線維を使いすぎて上腕骨頭の位置が前に出ている状況でした。また、翼状肩甲で棘下筋の萎縮、前鋸筋の筋力低下も認めました。

<施術>

・肩甲骨と上腕骨頭前方偏位と鎖骨挙上位の位置を戻すため、タイトになっていた小胸筋、上腕三頭筋、広背筋をコントラクト・リラックスにて緩めました。

肩周辺の緩みが出てきたので、本来の位置で収縮すべき筋活動を引き出していきました。

まずは棘下筋の活動を筋電図で視覚的に確認しながら促通していきました。

スタートの段階より痛みの軽減はありましたが、ある程度残存していました。

さらに前鋸筋(肩甲骨の安定性に関与)の活動を促通したところ、さらなる痛みの軽減が認められました。

<今後の展望>

今後は肩甲骨の位置の修正と安定性の向上により、さらなる改善が期待できます。

<自主トレメニュー>

上腕三頭筋のストレッチ 肩関節外旋位で

前鋸筋を意識して肩関節外旋ex

肩甲骨が浮かないで、上腕骨頭が前に出ないように

その他あと2つ紹介しました

お客様も効果を実感していただけ、今後も肩の機能改善に向け取り組んでいきますとのことでした!

車の運転や趣味の格闘技が肩の違和感なく行えるようにがんばってください!

またのお越しをお待ちしております!!

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