こんにちは!東京都文京区本郷にある自費リハビリ施設 PNFリハビリセンターの松本 行希です。
本日は、意外と身近にあるロコモティブシンドローム(以下:ロコモ)についてお話します。
ロコモとは、加齢や疾患によって「立つ・歩く」といった移動機能(=移動能力)が低下し、将来要介護になるリスクが高い状態を指す概念です。日本整形外科学会が2007年に提唱して以来、予防と啓発が進められています。日常では自覚がなくてもロコモの段階にあることが多く、早期発見と介入がとても重要です💡

◆なぜロコモになるのか?
ロコモは単一の原因ではなく、以下のような複数要因が絡んで進行します。
• 筋力低下(特に足腰):加齢や運動不足で筋力が落ちると立ち上がりや歩行が不安定になります
• 関節疾患・脊椎疾患(変形性膝関節症、腰椎狭窄症など):痛みや可動域制限が活動量低下を招きます
• 骨粗鬆症や骨折リスク:骨の脆弱化は活動制限の一因に
• 生活習慣・体型要因:運動不足、肥満、長期間の座位生活など。若年層でもリスクが認められるという報告もあります
以上の要因が「運動を避ける → 筋力さらに低下 → 動作が不安定 → 転倒や痛みで活動がさらに減る」という悪循環を作ってしまいます⚠️
◆健康寿命との兼ね合い
健康寿命(介護や支援なく自立して生活できる期間)を延ばすには、「病気を治す」だけでなく「立つ・歩く機能」を維持することが不可欠です。ロコモが進行すると要介護リスクが上がり、その結果、健康寿命と実際の平均寿命の差(=不健康な期間)が長くなります。国の健康施策でも運動機能の維持は重要な課題として取り上げられています。☝️
◆負のサイクルを止める
先程お話した、「運動を避ける → 筋力さらに低下 → 動作が不安定 → 転倒や痛みで活動がさらに減る」という悪循環をどこかで止める必要があります。
研究やガイドラインでは、筋力トレーニング・バランス練習、痛み・関節疾患への適切な治療を行うことが推奨されています。
◆PNFリハビリセンター
当院では、疼痛箇所や痛みの原因を写真や動画、筋電図など『見える化』をします。そして、評価に基づき、姿勢修正や問題点への介入を行います。また、現在の身体の問題点を共有し自宅で行える自主練習も提供させていただき、負のサイクルを止めるサポートもしています。
◆まとめ
ロコモは「年を取れば仕方ない」と片付けがちな問題ですが、早期の気づきと運動介入で進行を止められることが多いです。立つ・歩く機能を守ることは、要介護を遠ざけるだけでなく“健康寿命を延ばす”ことにつながります。
些細なことでもご相談お待ちしております。