筋力低下はなぜ起こるのか?

2025年7月29日 ブログ

こんにちは!文京区本郷にある自費リハビリ施設 PNFリハビリセンターの松本 行希です。

本日は、「筋力がなぜ低下してしまうのか?」を簡単にお話していこうと思います。

まず、加齢に伴い筋肉量が減少していくことは間違いありません。

先生から「老化ですね」と言われてしまう場合もありますが、

それ以外にも神経系・代謝・ホルモン・血流など、複数の生理学的要因が関わっています。一つ一つ掘り下げてみます☝️

① 筋繊維の委縮(筋萎縮)💪

運動をしない状態が続くと、筋線維の断面積が縮小します。

特に「速筋線維(短時間に強い力を発揮する)」が先に萎縮しやすく、日常生活に必要なパワーや瞬発力が失われていくことになります。

そして、筋肉は常に「合成」と「分解」を繰り返しています。しかし、活動量が低下すると「合成」が減り、「分解」が優位になります。

分解が優位になると「筋が細く」なってしまいます。

• 運動刺激がない

→ 筋のmTOR経路(タンパク質合成を促す)が活性化しない

→ 筋合成が停滞

この影響で、筋量と筋力が減少していきます。↘️

② 神経系の活動低下🧠

筋力発揮には、「脳からの指令」が不可欠です。

• 運動習慣が減る

→ 中枢神経からの指令が弱まる

運動単位の動員数が減少

→ 筋力低下につながる

動かないこと(使わないこと)で脳からの命令が弱くなってしまうということです。

③血流の低下🌀

筋肉は血流から酸素と栄養を受け取って代謝しています。

動かさないと血流量が低下し、筋肉内の代謝機能も落ちてしまいます。

• 血流低下

→ 酸素・栄養供給の減少

→ 代謝不全・筋疲労・筋委縮の進行が起こってきます。

➃ホルモン変化🔁

運動には、テストステロンや成長ホルモン、インスリン様成長因子(IGF-1)などの分泌を促進する効果があります。

• 運動不足 → ホルモン分泌が減少

筋肉の合成が進まず、分解が優位になる

分解が優位になると先に説明していますが「筋が細くなります」

◆まとめ:筋力低下は「使わない」ことが最大の敵🆘

筋力低下は、筋肉そのものの萎縮や神経系の機能低下で起こります。

さらに、代謝・血流・ホルモンといった全身的な要因が複雑に関与しています。

風邪を引いて寝込んだ後、身体がすごく重く感じますよね?

「たった数日間動かないだけでも、筋肉は衰える」ということです。

動かないことや姿勢の崩れにより筋力が使えていないと筋力低下が起こり、様々な場所に痛みが出たりや転倒による怪我など2次的リスクも高まってきてしまいます。

こういった負のサイクルはどこかで止める必要があります!

気になることがあれば一度ご相談していただければと思います。

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