国際PNF協会認定アドバンスインストラクターの松田現です。
今日はPNFとは何かという疑問に対してわかりやすく解説したいと思います。
自転車に乗れるようになった日のことを覚えていますか?

自分一人ではなかなか難しく、お父さんやお母さんに助けてもらいながら時には転んで涙して自転車に乗れるようになったのではと推測します。
では、自転車に乗れるようになる前と後で自分の体にはどういった変化があったでしょうか?
筋肉の量が増えたり、関節がすごく柔らかくなったかといえば、特に変化はしていないはずです。
それでも自転車に乗るという最初はとても難しく感じた動作ができるようになりました。
なぜでしょうか?その答えは人間は様々な感覚を頼りに生きているからです。
物を触った時に感じる感触であったり、目で見て物との距離を測ることであったり、耳で聞こえてくる音によって何かが近づいてくることを察知したりします。
そして筋肉を動かすのもまた感覚であり、それがあるから力を入れたり抜いたりすることができるのです。
自転車に乗るという難しい動作もそれら様々な感覚を駆使して行われるものです。
そして重要な点は、繰り返し繰り返し同じ動作を行うことで人間は少しずつ感覚を調整してうまく身体を動かすことを学んでいきます。
脳卒中片麻痺になって体の半分が思うように動かなくなったり、骨折や靭帯損傷によって動けない時期があった後には自転車に乗れなかった幼少期のような状態になります。
そこから再び、自分の体を自分で思うように動かしていく、その過程がリハビリテーションです。

PNFは損なわれた、失われた感覚を取り戻すために手で抵抗を加えたり、筋肉を引き伸ばしたりするリハビリテーションの中の一つの手技です。
人間の体には動きやすくするための方向というものがあり、それは筋肉の付いている方向を私たちが理解しているからこそできるものです。そのような動きの方向をグルーヴ(Groove)と呼んでいて、そのグルーヴを用いた動きをPNFパターンと言います。
PNFを学んでいるセラピストは人間の体をどう操作したら対象者の動作が良くなるのかを知っています。
PNFによって再び自分のしたかったことができるようになる方が増えるように、これからも活動していきます。
小学校5年生に理解できるのか、甚だ不安ではありますが極力わかりやすくPNFを説明させていただきました。
